なぜ産後にインナーマッスルが大切なの?骨盤を整えるだけで終わらない身体づくりのポイント
こんにちは。
郡山市の美翔接骨院、院長の川上です。
暑い日が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
まずは、お盆期間中のお休みについてお知らせです。
美翔接骨院は、明日8月11日(火)から16日(日)までお盆休業となります。
帰省やお出かけを予定されている方も多いと思います。
赤ちゃんやお子さんと一緒の移動は、楽しい反面、抱っこや荷物も増えて想像以上に身体を使います。
どうか予定を詰め込みすぎず、ご自身の休憩時間も忘れずにお過ごしくださいね。
さて、今回のテーマは「産後のインナーマッスル」です。
産後について調べていると、
「産後はインナーマッスルが大切」
「骨盤だけではなく、筋肉も鍛えた方がいい」
そんな言葉を一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
でも、
- 「そもそもインナーマッスルって何?」
- 「普通の腹筋と何が違うの?」
- 「骨盤を整えたら、それでいいんじゃないの?」
と聞かれると、よく分からない方も多いと思います。
最初に今回一番お伝えしたいことからお話しします。
産後の身体づくりは、骨盤まわりだけに目を向けて終わりではありません。
産後には、その身体で毎日赤ちゃんを抱き、授乳をして、立ったり座ったりを何度も繰り返す生活が待っています。
身体のバランスだけではなく、その身体を内側から「支える力」にも目を向けることが大切なのです。
1. そもそも「インナーマッスル」って何?
「インナーマッスル」と聞くと、なんとなく「腹筋の奥にある筋肉」というイメージを持つ方が多いかもしれません。
難しい解剖学の話を抜きにすると、筋肉には大きく分けて「身体を大きく動かすことが得意な筋肉」と、「身体を安定させるために働く筋肉」があります。
前者が、いわゆる「アウターマッスル」と呼ばれる身体の表面に近い筋肉です。
例えば、重いものを持ち上げたり、身体を大きく曲げたりするときに活躍します。お腹でいえば、鍛えると「シックスパック」として見えてくる腹直筋などがイメージしやすいでしょう。
一方、「インナーマッスル」は身体の深いところにあり、目立つ動きをするというより、姿勢や関節、体幹を安定させるために働いている筋肉の総称として使われます。
例えるなら、
- アウターマッスル:身体を動かす「エンジン」
- インナーマッスル:身体がグラグラしないように支える「土台」
そんなイメージです。
ここで産後の身体を考えてみましょう。
妊娠中は、赤ちゃんの成長とともにお腹が大きくなります。身体の重心も変わり、お腹まわりの筋肉や組織には妊娠前とは違った負荷がかかります。
そして出産した瞬間、身体の使い方がすぐ妊娠前へ完全に戻るわけではありません。
そのため産後は単純に、
「筋肉があるか、ないか」だけを見るのではなく、
「今、その筋肉をうまく使えているだろうか?」
という視点も持っておきたいのです。
2. なぜ産後の生活で「支える力」が大切なの?
産後ママの一日は、かなりの重労働です。特別なトレーニングをしていなくても、身体は朝から晩まで働いています。
① 毎日の「抱っこ」
まず分かりやすいのが抱っこです。
生まれたばかりの頃は小さかった赤ちゃんも、少しずつ体重が増えていきます。しかもダンベルと違って、赤ちゃんはじっとしてくれません。
泣けば揺らし、寝たと思えば起き、片手で抱えながらもう片方の手で家事をする。
身体の中心が安定していない状態では、こうした負荷を腕や肩、腰など一部分だけで受け止めやすくなります。
そのため、抱っこを考えるうえでも「腕力をつければいい」という単純な話ではありません。身体全体で重さを受け止めるための土台が重要になります。
② 授乳や寝かしつけで同じ姿勢が続く
授乳中、気づいたら背中が丸まっていた。
赤ちゃんの顔をのぞき込んで、ずっと前かがみになっていた。
寝かしつけで長時間同じ姿勢を続けていた。
産後には、こうした時間が何度もあります。
身体を大きく動かすときだけでなく、同じ姿勢を保つときにも、身体を支える筋肉は働いています。
産後の身体づくりでは「どれだけ強い力を出せるか」だけではなく、「普段の姿勢を無理なく支えられるか」という視点も大切です。
③ 立つ・しゃがむ・押す――すべての土台になる
床に寝ている赤ちゃんを抱き上げる。
オムツを替えて立ち上がる。
ベビーカーを押す。
お風呂で赤ちゃんを支える。
これらはすべて日常の何気ない動作ですが、身体の中心が安定していることで、腕や脚も使いやすくなります。
つまりインナーマッスルは、何か特別な運動をするためだけの筋肉ではありません。毎日の育児動作を支える「縁の下の力持ち」のような存在と考えると、分かりやすいと思います。
3. インナーマッスルが弱いから産後の腰痛になる?
ここは非常に大切なので、誤解のないようにお伝えします。
「産後に腰がつらい=インナーマッスルが弱い」と、一つの原因だけで決めつけることはできません。
産後の腰まわりへの負担には、さまざまな要素が関係します。
抱っこや授乳の姿勢、反り腰になりやすい身体の使い方、股関節まわりの動かしにくさ、太ももやお尻の筋肉の状態、睡眠や休息の不足など、その方の生活によって状況は異なります。インナーマッスルも、その中の一つの要素として考えるのが自然です。
例えば、身体の中心で姿勢を支える働きが十分に使えていないとします。
すると身体は、それでも赤ちゃんを抱っこしなければならないので、別の場所で補おうとします。
- 腰を反らせて支える
- 背中の筋肉を必要以上に緊張させる
- 肩に力を入れる
- 太ももの前側で踏ん張る
このように、本来は身体全体で分担したい負担を、特定の部分が多く引き受けることがあります。
つまり重要なのは、「インナーマッスルさえ鍛えれば全部解決する」ことではなく、身体の中で負担をうまく分散できる状態を考えること。
この視点を持っておくと、産後の身体づくりがかなり分かりやすくなります。
4. じゃあ「腹筋100回」をやればいい?
「支える筋肉が大事なら、腹筋を鍛えればいいんですね」そう思う方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、ここも少し注意が必要です。
一般的に「腹筋運動」と聞いて思い浮かべる、仰向けから何度も上体を起こす運動は、主に身体を曲げる動きを繰り返すトレーニングです。インナーマッスルを使えるようにすることと、上体起こしを何十回も行うことは同じではありません。
特に産後は、出産からどの程度経過しているのか、帝王切開か経腟分娩か、腹部や骨盤底の状態はどうかなどによって、適した運動の始め方も変わります。腹直筋離開がみられる場合などもあるため、「産後だから腹筋を鍛えよう」と自己判断でいきなり強い負荷をかけるのは避けたいところです。
最初から100回頑張る必要はありません。
- まずは呼吸を止めずにゆっくり息を吐いてみる
- 立っているときに、自分が必要以上に腰を反らせていないか確認する
- 赤ちゃんを抱き上げるとき、息を止めて力任せに持ち上げていないか気づいてみる
こうした小さなところから、自分の身体をどう使っているのかを知ることも立派な第一歩です。
※なお、産後の運動再開時期について不安がある場合や、痛み・出血など気になる症状がある場合は、無理に運動を始めず、医師などの専門家へ確認してください。
5. 骨盤を整えた「その先」も考えてみる
産後ケアというと、どうしても「骨盤」に注目が集まりやすくなります。
もちろん、妊娠・出産を経験した身体について、骨盤周辺の状態や姿勢、動きを見直すことには意味があります。
ただ、ここで考えてほしいことがあります。
身体は、整った状態でじっとしているわけではありません。
翌朝になれば赤ちゃんを抱き上げます。
授乳をします。
洗濯物を持ちます。
買い物へ行きます。
上のお子さんがいれば、さらに動く量も増えます。
ですので、「整える」という視点だけではなく、整えた身体を日常生活の中でどう支えていくかという視点まで持っておきたいのです。
- 姿勢
- 呼吸
- 体幹
- 股関節
- お尻や脚の使い方
- そして今回お話ししているインナーマッスル
どれか一つだけを正解にするのではなく、それぞれが協力して一つの身体を支えています。これが、産後の身体を考えるうえで非常に大切なポイントです。
「骨盤を整えれば終わり」でもなければ、「インナーマッスルだけ鍛えればいい」でもありません。
整えることと、支えること。
この二つを切り離さずに考えていくことが、毎日の育児を続ける身体づくりにつながっていきます。
まとめ|産後の身体づくりは、焦らず一歩ずつ
インナーマッスルは、身体の深い部分で姿勢や動作を支える役割を担っています。
特に産後は、妊娠・出産を経た直後から抱っこ、授乳、立ち座りなどの育児が始まります。
目に見える筋肉を強くすることだけではなく、身体を内側から支える力にも目を向けてしてみてください。
ただし、焦る必要はありません。
いきなり激しい筋トレを始めるのではなく、まずは今の自分がどんな姿勢で立ち、どんなふうに抱っこしているのかを知るところからで十分です。
【改めて休診のお知らせ】
美翔接骨院は、明日8月11日(火)から16日(日)までお盆休診となります。
帰省やお出かけなどで普段と生活リズムが変わりやすい時期です。
赤ちゃんやご家族の予定を優先するだけでなく、ママ自身にも「今日は少し座ろう」「今のうちに休もう」という時間を作ってあげてくださいね。
あとがき
明日からお盆休み。
こういう節目の日になると、身体づくりについても「続ける」ということを改めて考えます。
ちなみに今朝の体重計は 60.9 kg。

毎日の体重は目に見えるので、どうしてもそこに意識が向きます。でも、数字には表れない部分のほうが多いんですよね。
- 昨日よりトレーニングのフォームが安定した
- 疲れている日に無理をしない判断ができた
- 食事が崩れそうな日でも、自分なりに調整できた
こういう小さな積み重ねは体重計には表示されません。
今日書いたインナーマッスルも、増えたり減ったりが見えにくいという意味で、まさに同じです。
目立つ筋肉ではないけれど、身体の奥で淡々と支えてくれている。
身体づくりというと、つい「何kg減った」「何回できた」という分かりやすい結果を追いかけたくなりますが、見えない部分をコツコツ整えていくことも、同じくらい大切だと私は考えています。
お盆休みだからといって、何か特別なことを始めなくても大丈夫です。
- たくさん抱っこした日は少し身体を休ませる
- 長時間移動したら一度立って歩く
- 疲れたら「今日はここまで」にする
そんな過ごし方も、十分に身体づくりの一部です。
それでは皆様、暑さと移動には十分お気をつけて。ご家族との時間を楽しみながら、よいお盆休みをお過ごしください。
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投稿者プロフィール

- 美翔接骨院 院長
国家資格『柔道整復師』
キネシオテーピング協会認定『キネシオテーピングプラクティショナー』
キネシオテーピング協会認定『キネシオテーピングトレーナー』
日本ストレッチング協会認定『ストレッチングトレーナー』
日本コアコンディショニング協会認定『ひめトレインストラクター』
内面美容医学財団公認『ファスティングカウンセラー』
内面美容医学財団公認『プロフェッショナルインストラクター』






